KUMAJoeは来年には脱サラして、パラレルワーカーとして多様な働き方をしていく予定です。
詳しくは、KUMAJoe.Blogスタート【退職まであと15か月】をご覧ください。
ただし、1つの企業に依存するような働き方はあまり推奨しませんが、もちろん会社員という働き方自体を否定するつもりは全くありません。
ビジネスマンとして企業のなかで、自分のスキルを武器にバリバリとキャリアアップをしていく、そんな生き方を選択する人も全力で応援していきたいと思っています。
そこで、今回は僕自身もプレイヤーからマネジメントにキャリアアップしていく中で、とても悩んだ時期があったテーマでもある「ジェネラリストとスペシャリスト」のキャリアについて考えていきたいと思います。
ポイント
転職も視野に入れたキャリアプランを考えるうえで、ジェネラリストとスペシャリストのどちらが有利なのでしょうか?
この記事ではそんな疑問に答えていきたいと思います。
もくじ
あなたのキャリアプランは?
いい大学を出ていい会社に就職して、その企業にずっと勤め続けていれば自然と給料が上がっていく。
そんな幸せなストーリーをみんなが信じていられたのはいつ頃までのことだったのでしょうか?
厚生労働省によると
男性のうち「30歳台から 50歳台半ばまでは、約半数が初職から離職することなく就業を継続している」ということです。
(平成26年版 労働経済の分析「第3章 職業生涯を通じたキャリア形成」より)
言い換えれば、約半数は最初の職から離れているのです。
二人に一人が転職をする時代、誰もがキャリアプランを考えるうえで、転職についてまったく考えないというわけにはいかない時代といえるでしょう。
前掲より引用( https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/14/14-1.html )
では、自分のキャリアアップの選択肢の中に転職を含めた時、企業の中でジェネラリストとして経験を積んでいくのと、スペシャリストとしてスキルを育てていくのとどちらが有利なのでしょうか?
今回はジェネラリストとスペシャリストの違いを対比させることを通して、自分のキャリアをどう育てていくべきなのかを考えてみたいと思います。
ジェネラリスト VS スペシャリスト
ジェネラリストとスペシャリストは対になる概念です。
対比させることでそれぞれを理解しやすくなりますので、両者の違いを中心に解説していきたいと思います。
ジェネラリストとは?
ジェネラリストとは社内の広範囲の業務に関して知識と経験を有する人のことです。
【メリット】
・行く行くはその知見と経歴を活かして管理職や経営陣に加わるなどのキャリアが望めます。
・マネジメントスキルなどの他社でも通用する汎用的な知識と経験を積み重ねておけば、他社や異業種への転職も可能です。
【デメリット】
・裏を返せば、突出したスキルや資格を身につけることが難しいため、転職の際に、自分ならではという分かりやすい強みを示すことが難しいという難点があります。
スペシャリストとは?
スペシャリストは、ある特定の分野、業務に特化して仕事をする専門家です。
【メリット】
・専門の領域を持つことで特定の分野に関しての深い知識やスキルなどを習得、経験を積むことができます。
・会社や業界、業種を超えて通用するスキルを獲得することができれば今の会社や仕事に縛られない転職活動も容易になります。
【デメリット】
・社内でしか通用しないようなスキルしか身につけていないのであれば他社への転職は難しくなりますし、精通している業界全体が衰退してしまうと保有するスキルが陳腐化してしまうというリスクがあります。
キャリア育成
ジェネラリストとスペシャリスト、どちらであった方がキャリアアップには有利なのでしょうか? まずは歴史を振り返って考察してみましょう。
終身雇用、年功序列ではジェネラリスト有利だった
欧米をはじめとする諸外国で一般的な「職務給」とは違い、日本で支配的だった賃金体系は「職能給」といい、これは仕事の遂行能力によって賃金が変わるというものです。
極端に言うと、現在携わっている業務に関係のないスキルであったとしても、そのスキルに対して賃金を払うというものです。
「職務給」とは
・欧米をはじめとする諸外国に多い賃金形態
・仕事の内容や成果によって賃金が変わる
「職能給」とは
・日本で支配的だった賃金体系
・携わっている業務に関係のないスキルであったとしても、そのスキルに対して賃金を払う
日本の特に大企業の総合職では、定期的な配置転換を行うことで社内の様々な業務に携わることが一般的でした。
勤続年数が延びていくと、様々な部署の様々な業務を経験して社内の幅広い業務の遂行能力を得ることになります。
勤続年数が長くなるに従って自然と多くの職務遂行能力を身につけていき、その結果、賃金が上がっていくシステムで、これがいわゆる年功序列といわれるものです。
高度成長期の日本
どんどん日本の人口が増え、経済発展が進む環境では企業の規模や業績も自然と大きくなっていきます。
若年層としても、勤続年数が伸びるに従って賃金が上がっていくことが期待できますので、最初のうちの低賃金を納得して受け入れることができていました。
結果、職能給と年功序列の仕組みはうまく回っていました。
日本的経営慣行は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などと言われて欧米でもてはやされる時代もあったのです。
バブル崩壊後の日本
しかし、バブル崩壊からの失われた20年と呼ばれる経済停滞と、人口減少時代への突入によって、日本企業は年功序列のシステムを維持することができなくなりました。
・給料の原資になる会社の業績が伸び悩む
・(比較的)低賃金で働いてくれる若年層が減る
かつてはジェネラリストとして社内の様々な業務に触れることが昇進、昇給に直結していました。
しかし、このシステムは経済発展と人口増が続くことを前提としたものであり、構造的に破綻が避けられないシステムでした。
これからの時代に求められるのは?
広く浅くスキルや経験を積み重ねていくことが昇進、昇給に直結した時代は終わりました。
では、これからの時代に求められるのは?
スペシャリストが有利なフィールド
社内での昇進を考えた時、ある程度の地位までの昇進はスペシャリストの方が有利です。
確固たる自分の強みを身につけることで、目に見える成果を上げやすくなるからです。ただし、スペシャリストでいることが絶対に有利であるかというと、そうではありません。
ジェネラリストのフィールド
課長や部長など部門長としての役職で成果をあげていくためには、人材やプロジェクトなどをマネジメントする能力が求められるようになります。
会社を取り巻く環境、あるいは社内の他部署といった、外部の環境と自分の業務との関わりを広い視野で捉える訓練をしてこなかったスペシャリストは、キャリアアップの壁にぶつかることがあります。
「優秀な野球選手が、必ず優秀な監督になれるとは限らないのです」
部門長以上に昇進を重ねるためには、社内の幅広い業務に関しての知見や経験を備えるジェネラリストとしての経験が有利に働きます。
社内での昇進を目指すのなら、ジェネラリストとしての視点を身につけておく必要があるでしょう。
これからは多様なスキルが求められる時代
二人に一人が転職をする時代、今の企業で定年まで勤めることを前提にして、その企業でしか通用しないスキルや経歴しか持たないでいることはあまりにもリスキーです。
転職、独立を視野に入れるなら、他の会社、他の業界でも通用する自分ならではの専門性を開拓する努力も怠ることはできません。
結論としてはT型人間を目指すべき
ジェネラリストでいることにも、スペシャリストでいることにもそれぞれメリットとデメリットがあります。
・ジェネラリストだけではツブシが効かない
・スペシャリストだけでは出世に制限がある
・自分ならではの強みを作りつつ幅広い視点も備える人材を目指す
幅広い知見を備えつつ専門的な強みも有する、そんな人材のことを「T型人材」と呼びます。
勤めている企業で昇進を目指すにしても、転職・独立を目指すにしても、先の見えないこの時代。
自分のキャリアを育てていくためにはジェネラリストとスペシャリスト、両方の特性が必要になります。
複数の分野に精通したスペシャリストでありながら、それらを繋いでマネジメントできるジェネラリストとしてのスキルも身に付けていくことができれば、フィールドを限定されずにキャリアプランを形成できる、まさに時代が求める人材となることができるのではないでしょうか。
まとめ
二人に一人が転職をする今の時代では、転職は誰もが考えるべき選択肢のひとつ
スペシャリストが有利なフィールド
・部門内での出世や、限定された専門職での転職にはスペシャリストが有利
ジェネラリストが有利なフィールド
・社内で部門長以上の昇進を目指すなら、広い視野を持つジェネラリストが有利
目指すべきT型人間とは?
・幅広い知見を備えつつ専門的な強みも有する人材
・フィールドを限定されずにキャリアプランを形成できる、これからの時代が求める人材
自分が携わる業務以外の知見を広げるのにおすすめの3つの方法
・本を読む
・資格を取得する
・異業種の人と交流する
資格取得については、こちらの記事で詳しく書いています。
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— KUMAJoe@脱サラ|パラレルワーカー(仮) (@KUMAJoeBlog) 2018年10月1日
これからの時代にあったマルチな働き方とは?