先日行われたリクルートホールディングスの2019年トレンド発表会で、「デュアラー」というキーワードが発表されその後少し話題となっているようです。
デュアラー
都心と田舎の2拠点生活を楽しむ人
実際にこのキーワードが2019年に流行するかどうかは別として、その概念自体はこれからますますライフスタイルやワークスタイルが多様化する時代にもマッチしていると思います。
そこで、この2019年トレンド予想|住まい領域「デュアラー」についてその要点をまとめていきたいと思います。
もくじ
デュアラーとは?
冒頭でも触れましたが、デュアラーとは都心と田舎の2拠点生活を楽しむ人のことです。
【デュアラーとは】
・都心と田舎の2つの生活(2拠点生活=デュアルライフ)を楽しむ人
さらにデュアラーの現状についてはこのように語っています。
旧来は、豪華な別荘が持てる富裕層や、仕事がなく時間に余裕があるリタイア組が楽しむものだというイメージがあったデュアルライフ。
近年は、空き家やシェアハウスを活用して、20代~30代のビジネスパーソンやファミリーがデュアルライフを楽しみ始めている。
リクルートホールディングス 2019年トレンド予想|住まい領域 資料より
デュアラータイプ
リクルートでは、デュアラーのタイプについて次の6つに分類しています。
趣味満喫デュアラー
サーフィン、釣り、農業などの趣味をより楽しむために、2つ目の拠点を構えてより深く楽しむ。
自然癒されデュアラー
とにかく都会の喧騒から離れて、自然に触れたりして癒されることを目的に2つ目の拠点を構える。
ふるさとデュアラー
都会育ちで故郷と呼べる場所がなかったり、自分や配偶者の故郷を大切にするため、2つ目の拠点を構えて地元との交流も育む。
プレ移住デュアラー
いつかは本格的に田舎暮らしをしたいと考えているが、その前に試験的に2つ目の拠点として移住を試してみる。
のびのび子育てデュアラー
田舎暮らしで自然に触れるような体験をさせたり、多世代交流で多様な価値観に触れたりしながら、のびのびとした子育てを目的に2つめの拠点を構える。
地域貢献デュアラー
都会の効率化された職場環境で、自己承認欲求が満たされない場合など、自信の存在意義を感じることを目的に、地方で2つ目の拠点を構え積極的に地域貢献をおこなう。
多様化して増加傾向にあるデュアラー
デュアルライフ開始者の推移については次のようになっています。
リクルートホールディングス 2019年トレンド予想|住まい領域 資料より
また、デュアラーの年代を見てみると意外なことに、20代~30代で全体のおよそ58%を占める割合となっています。
年代別デュアラーの割合
20代(29%)|30代(29%)|40代(13%)|50代(14%)|20代(15%)
また、デュアラーの世帯年収も400万円未満で全体の16%、400万円~600万円未満で18%となっており、高収入世帯に限らず幅広い層がすでにデュアルライフを実践していることがわかります。
今後も増加が見込まれるデュアラー
次のような世の中の変化から、今後もデュアラーが増加すると予想されています。
デュアルライフを後押しする世の中の変化
・シェア文化の浸透
・民泊の法整備
・地方物件の価格低下
・空き家の増加
・リモートワーク、テレワークなど多様な働き方
ディアルライフを始めて感じたメリット
またデュアラーは、デュアルライフをうまく活用すれば、都会暮らしと田舎暮らしのメリットを調和させることでより豊かな生活をおくることができます。
都会暮らしのメリット
・豊富な仕事の選択肢
・生活の利便性
・多様な教育プログラム
・キャリアアップの機会
田舎暮らしのメリット
・新たなことへの挑戦
・多世代・多様な人とのつながり
・豊かな自然
・満たされる自己承認欲求
・趣味の充実
地方自治体が積極的にデュアルライフを後押しする事例も出てきています。
「デュアルスクール」徳島県の事例
「デュアルスクール」は、徳島の学校、都市部の学校、どちらの良さも体験できる「新しい学校のかたち」のことです。
徳島県HPより(https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kyoiku/gakkokyoiku/2016080900084)
最後に
今回の記事では、リクルートホールディングスの2019年トレンドとして発表された「デュアラー」をテーマに、都会暮らしと田舎暮らしのディアルライフ(2拠点生活)についてご紹介してみました。
都会での便利な生活を維持しながら、様々なケースに応じて田舎暮らしも体験したい場合などは、とても参考になるライフスタイルではないかと思います。
世の中の様々な変化は、多様な働き方やライフスタイルを実践しやすい環境へと変化しつつあると思います。